仏壇の買い替えで知っておくべき5つのポイント

仏壇買い替え

 

仏壇を買い替える時に、まず頭に浮かぶのは「古い仏壇はどうすればいいの?」ということ。
毎日、家で拝んでいても、いざ買い換えるとなる分からないことだらけです。
実は仏壇にはさまざまな決まりごとがあるのです。そこで、今回は「仏壇を買い替える時に知っておくべきポイント」をまとめてみました。
ぜひ、参考にしてください。

 

ポイント@ 新しい仏壇を買う時にまず気をつけたいのは安置場所

仏壇買い替え

 

新しく購入する仏壇は以前と同じくらいのサイズで、同じ場所に安置する予定でしょうか?それであれば特に問題はありませんが、新しく購入する仏壇の大きさや安置する場所が以前と変わるのであれば、安置場所をしっかり確認してから購入することが大切です。当たり前のようですが、実は盲点もあるのです。

安置を決めた場所に新しい仏壇がちゃんとおさまる?

新しく仏壇を置く場所を決めたら大抵の人はサイズをしっかり測ってから購入すると思いますが、見落としがちなのが扉を開いた時のサイズ。仏壇の扉には手前に両開きする「前開き」や手前に開いてからさらに左右に広がる「三方開き」、「蛇腹式」などいくつかパターンがあります。扉を開けた時のサイズは仏壇の種類によって異なりますので、開けた時に扉が引っ掛かったりしないよう設置場所とサイズを考えて購入するようにしてください。

 

仏壇の向きは大丈夫?

仏壇を置く向きは宗派によって異なります。曹洞宗、臨済宗は仏壇を南向きに、浄土宗、浄土真宗、天台宗は東向きに、真言宗は仏壇が総本山に向けるのが良いとされています。これに対して日蓮宗は向きにはこだわらず自由に置いても良いとしていますが、いずれも北向きに置くのは避けた方が良いでしょう。

 

また、仏壇は床の間と向かい合わせに置くのは良くないとされています。床の間のある場所は上座にあたるため、その向かいだと仏壇を下座に置くことになってしまうからです。逆に床の間に仏壇を置くのは問題ありません。

 

神棚との位置関係は問題ない?

神棚がある家では、神棚と仏壇の位置関係も大切です。同じ部屋に置くのは問題ありませんが、神棚と仏壇を上下に安置すると、どちらに手を合わせているのか分かりにくいため良くないとされています。住宅事情でどうしても上下に配置するしかない場合は、必ず神棚を上にし、中心を少しずらすと良いでしょう。

 

ちなみに神棚と仏壇の上下の位置関係は、フロアが異なっても同じです。異なるフロアに安置する場合は、神棚を上階に置くようにしましょう。

 

ふたつを横並びに安置する場合は、向かって左側に神棚を、右側に仏壇を置くと覚えておいてください。

 

また、神棚と仏壇を向かい合わせに置くのは「対立祀り」と呼ばれ、良くない家相だと言われています。一方にお参りしている時に、もう一方にお尻を向けてしまうのが失礼にあたる・・・というのがその理由です。

 

 

ポイントA ちょっと待って!古い仏壇をそのまま捨ててしまうのはNG

 

さて、安置場所が決まって新しい仏壇を購入したら、次に考えなければならなのが古い仏壇の処分です。先祖をお祀りしていた仏壇を普通の家具のように処分して良いのか迷いますよね。実は仏壇の処分にもルールがあるのです。

 

古い仏壇を処分する前に供養が必要って本当?

 

仏教では、「仏壇は魂が宿る場所」と考えています。このため、仏壇を処分したり移動したりする場合には「魂抜き(たましいぬき)」という供養を行う必要があります。宗派によっては、これを「お性根抜き(おしょうねぬき)」「閉眼供養(へいがんくよう)」などと呼ぶこともあります。

 

お坊さんにお経をあげていただき、一度魂を抜いて供養してはじめて仏壇を処分することができます。本来は読経の後、「お焚き上げ」といってお清めの火による供養を行いますが、最近では街中でモノを燃やすことを禁じている自治体もあり、「お焚き上げ」を受けてくれないお寺も少なくないようです。

 

ちなみにお坊さんに自宅に来ていただいて「魂抜き」する場合は、おりん、香炉、お線香、生花など供養に必要な仏具を用意する必要があります。用意するものは宗派やお寺によって異なりますので、直接確認してみてください。

 

供養は誰に頼んだら良い?

 

先祖代々のお墓が菩提寺にある人は菩提樹に相談するのが近道でしょう。菩提樹がなければ近所にある同じ宗派のお寺に相談してみましょう。特に宗派を問わない場合や近所にお寺がない場合は、ネットのお坊さん派遣サービスを利用するのもおすすめです。

 

また、多くの仏壇販売店では新しい仏壇を購入したお客様へのサービスとして「魂抜き」やその後の処分を請け負ってくれますし、処分にまつわる諸事を一括で請け負う専門業者もあります。ただし、お店や業者に依頼した場合、「魂抜き」に立ち会うことはできません。

 

「魂抜き」の費用はいくらくらいかかる?

仏壇買い替え

 

費用は「どこに依頼するか」で異なります。お寺に供養をお願いする場合、お布施として平均で3〜5万円お渡しすることが多いようです。菩提寺が由緒あるお寺の場合は、もっとかかることもあるでしょう。自宅に来ていただく場合は交通費(お車代)がかかりますし、お寺まで仏壇を運搬して供養してもらう場合は運送代も考えておかなければなりません。

 

仏具店や業者に依頼する場合、「魂抜き」のみならず仏壇の搬出や処分も含めた一括サービスになりますので、費用はセット料金に。仏壇のサイズや運搬の距離にもよりますが、おおむね3〜8万ぐらいになるようです。

 

ポイントB 新しい仏壇はそのままでは、ただの箱。使用前にも儀式がある

新品の仏壇が届いたらすぐに位牌や仏具を並べたくなりますが、これもNG。ただ、位牌や仏具を入れれば良いと言うわけではありません。新しい仏壇を使う前にも法要が必要なのです。

新しい仏壇を使う時にはどんな法要が必要?

新しい仏壇を使う時には「魂出し」と反対の「魂入れ」の法要が必要です。古い仏壇から抜いた魂を新しい仏壇に呼び戻す法要です。宗派によって「開眼供養(かいがんくよう)」「お性根入れ」と呼ぶ場合もあります。

 

購入した時の仏壇はただの箱ですが、「魂入れ」を行うことではじめて拝む対象となるのです。もし、新しい位牌、仏像、仏壇用の掛け軸、仏具などがあるのであれば一緒に「魂入れ」してもらいましょう。

 

宗派によって異なりますが「魂入れ」には花、赤いろうそく、線香、水、ごはん、お膳、果物、お菓子などが必要です。自宅で供養を行う場合はお寺に確認して用意するようにしましょう。

「魂入れ」の費用はいくらくらいかかる?

 

お寺に「魂入れ」をお願いする場合の費用は「魂抜き」と同じぐらいと考えて良いでしょう。もし、「魂入れ」と「魂抜き」を同日に同じ場所で行うのであればまとめて5〜7万円ぐらいをお布施としてお渡しすると良いでしょう。いずれにせよ、お布施の金額は宗派や地域によっても異なりますので、お寺に目安を聞いてみるのが一番です。

 

ポイントC 供養が終わった古い仏壇をどう処分する?実は最初に処分方法を決めるとスムーズ

 

供養が終わった仏壇はどのようにして処分したら良いのでしょうか。処分の方法はいくつかありますが、どこに処分を依頼するかを先に決めておくと、「魂抜き」の依頼先や新しい仏壇の購入先もおのずと決まります。

 

お寺にお願いする

仏壇買い替え

 

お寺で「魂出し」の供養をお願いする場合は、そのまま処分までお願いすることができます。前述したようにお焚き上げができるお寺なら、火にくべて天に返してくれるでしょう。ただ、最近では街中でモノを燃やすことを禁止している自治体も多く、お焚き上げせずに破棄するお寺も増えてきています。詳細はお寺に確認してみてください。

 

専門業者にお願いする

 

「魂抜き」の項でもご説明しましたが、仏壇処分を比較的安価で一括して請け負う専門業者があります。仏壇の販売店が事業を展開していることも多いようですが、廃棄だけでなく、自宅からの搬出、「魂抜き」、「お焚きあげ」などをフルコースで請け負ってくれます。供養の様子を撮影した写真や証明書を出してくれる業者もあるようです。別途、費用がかかることもありますが、供養を行う宗派を選ぶこともできます。

 

費用は仏壇の大きさや自宅からの距離などによって異なりますが、先ほどご紹介したようにトータルで3〜8万円程度のことが多いようです。ウェブで見積りを取ることもできますので、チェックしてみてください。

 

新しい仏壇を購入したお店に引き取ってもらう

 

新しい仏壇を購入すると、大抵のお店が古い仏壇を引き取ってくれます。もちろん、無料ではありませんが、顧客サービスとして比較的安価で供養、廃棄を引き受けてくれます。最初から仏壇の処分を引き受けてくれる販売店で仏壇を購入するという選択肢もありますね。

 

粗大ごみとして出す

 

「魂抜き」が終わった仏壇であれば、粗大ごみとして出すという選択もあります。もちろん、仏壇を回収しない自治体もありますし、仏壇の中には金属はプラスティックを使ったものもあって回収の方法が異なることもあるでしょう。費用は2000円程度のようですが、サイズによって費用も異なりますので個別に自治体に問い合わせしてみてください。

 

また、小さな木製仏壇であれば、解体して燃えるごみとして出すことも可能です。処分の費用としてはこれが一番リーズナブルなのは確かです。

 

ポイントD 買い替えの代わりに洗浄や修理という方法も

 

仏壇が汚れてしまったり、壊れてしまって買い替えを考えている場合は、洗浄したり修繕したりして綺麗にするという方法もあります。仏壇は高価なものだと100万円以上します。

 

先祖代々使っている仏壇なら、古くなったからと言って破棄したりせず、洗浄したり修理したりして使い続けるという選択肢があることも覚えておきましょう。

 

購入するよりはコストも安くあがります。

 

ちなみに洗浄や修理を依頼する際も、家の外に出す場合は買い換え時同様に「魂入れ」「魂抜き」が必要です。

 

決まり事はいろいろあるけれど、故人を想うこころが一番大切

 

いかがでしょうか。仏事にはさまざまな儀式があり、そのルールも宗派によっても異なることがあるため、仏壇の買い替えについても知らないことが多かったのではないでしょうか。普段あまり仏教に触れることがない現代人にとって面倒なことばかり・・・思うかもしれませんが、日本人として覚えておくに越したことはありません。ただ、仏事も時代に合わせて変化します。仏壇ひとつとっても、最近では小型でモダンなタイプが人気ですし、仏間のない最近に家ではダイニングに安置することも多いですね。伝統や儀式も大切ですが一番大切なのは、故人を想うこころをもって、できる範囲で供養することではないでしょうか。